コラム リノベーションの主役になる高断熱窓で暮らしが激変
2024年09月29日更新
家のリノベーションを考える際に
多くの方が見落としがちなのが「窓の性能」です。
快適でエネルギー効率の良い住まいを実現するには
窓の断熱性能が非常に重要な役割を果たします。
特に日本では、夏は暑く、冬は寒い家が多く
この問題を解決するためには窓の見直しが不可欠です。
日本の住宅における窓の性能は、実は他の先進国と比べると
著しく劣っていることが多くの人に知られていません。
驚くことに、日本で最高等級とされる断熱サッシでも
海外の基準では低性能と見なされることさえあるのです。
日本の窓性能と断熱の現状
家の断熱性能を考える際、重要なのが「窓の断熱性能」です。
実は、夏の暑さの約73%、そして冬の寒さの約58%が
窓を通して室内に入ってきたり、外に逃げていったりします。
つまり、いくら壁や床を断熱しても窓の性能が低ければ
快適な室内環境を保つことは非常に難しくなります。
これが、断熱リノベーションにおいて窓が鍵を握る理由です。
諸外国では、窓の断熱性能に厳しい基準が設けられています。
例えば、U値(熱貫流率)という指標で断熱性能を評価し
この数値が低いほど高断熱とされます。
ドイツでは、U値が1.3以下のサッシしか
使えないという基準があり、アメリカや中国でも同様に
厳しい規制が存在します。
一方、日本では地域によって基準が異なり
主要都市を含む温暖な地域(6地域)では
U値4.65が基準となっており
非常に高い数値が許容されています。
これは、日本の窓性能が他国と比べて
非常に低いことを示しています。
事実、日本の最高等級の窓でもU値が2.33で
これが他国では低性能とみなされることもあります。
このような状況が、日本の家が「夏は暑く、冬は寒い」
という問題を抱える一因となっているのです。
アルミサッシが普及している理由とその問題点
日本で窓の性能が低い原因の一つには
アルミサッシが広く普及していることが挙げられます。
アルミサッシは、安価で軽量、さらに加工がしやすいため
長年にわたり多くの住宅で使用されてきました。
しかし、アルミは熱を非常に通しやすく
断熱性能が極めて低い素材です。
実際、アルミサッシは樹脂サッシの
約1,000~1,400倍も熱を伝えると言われています。
このような素材の熱伝導率までしっかり考えると
アルミサッシを使用することで
家全体の断熱性能が大きく低下してしまうことが分かります。
他の国々では、このアルミサッシの問題を避けるために
基本的には樹脂や木製のサッシが主流となっています。
これらの素材は断熱性能が高く
窓からの熱損失を大幅に減らすことができます。
日本でも近年、徐々に樹脂サッシの普及が進んでいますが
新築住宅での採用率はまだ30%未満と
他国に比べて普及が遅れています。
窓の断熱性能向上がもたらすメリット
窓の断熱性能を向上させると、多くのメリットがあります。
まず最も大きなメリットは、冷暖房にかかる光熱費の削減です。
断熱性能の高い窓を導入することで
エアコンの使用頻度が減り、その結果として
光熱費が大幅に削減されます。
初期投資としてのコストはかかるものの
長期的に見れば経済的メリットが大きいです。
住宅ローンの返済が続いている間でも
冷暖房費の削減効果は感じられますし
ローン返済後はその分すべてが家計に還元されます。
次に、断熱性能の向上によって、家の中の温度差が減少します。
これにより、ヒートショックのリスクが大幅に軽減されます。
ヒートショックとは、急激な温度変化が身体に負担を与えます。
特に冬の寒い時期に暖かい部屋から
冷えた浴室に移動する際などに起こりやすいです。
ヒートショックによる死亡事故は毎年約19,000人にも上り
これは交通事故による死者数の4倍以上に相当します。
断熱性能の高い窓を導入することで
こうした健康リスクを未然に防ぐことが可能です。
また、窓の断熱性を高めることで
アレルギーや喘息のリスクも低減されることが知られています。
結露が発生しにくくなるため、カビやダニの繁殖が抑えられ
アレルゲンの量が減少します。
その結果、アトピー性皮膚炎や気管支喘息などの症状が
改善されるケースもあります。
結露の発生は、室内外の温度差が大きいことに起因するため
高断熱窓を使用することで、こうした問題も解消されます。
FIX窓とパッシブデザインの活用
新築やリノベーション時に窓を選ぶ際、注意すべき点の一つは
引違い窓の使用を極力避けることです。
引違い窓は日本で広く普及しているものの
気密性能が低いため、断熱性を損なう原因となります。
代わりに、開閉しない「FIX窓」を取り入れることが
断熱性能を上げる際にはおすすめです。
FIX窓は、コストが比較的抑えられるうえに
気密性能が非常に高いため
断熱リノベーションにおいては非常に効果的な選択肢です。
また、窓の配置やデザインに関しては
「パッシブデザイン」を意識することが重要です。
パッシブデザインとは、太陽光や風などの自然の力を利用して
快適な室内環境を実現する設計手法です。
高断熱住宅では、夏の太陽の直射を避けつつ
冬には日光を取り入れて室温を上げる設計が求められます。
特に南側の窓は、このようなパッシブデザインの要となります。
現在、南側に建物があり大きな窓を設けることができない場合も
明り取りと、日射と熱射を取り入れる方法として
上部に設けるFIX窓を取り入れるだけでもずいぶんと違います。
既存住宅の窓リノベーションは今がチャンス
既存の住宅に住んでいる方でも窓の断熱性能を改善することで
家全体の居住環境を大幅に向上させることができます。
特に、現在は「先進的窓リノベ事業」と呼ばれる
国の補助金制度が提供されており
低コストで窓を高断熱化するチャンスです。
この補助制度を活用することで、より多くの家庭が
手軽に快適な住環境を手に入れることが可能です。
窓を断熱化するだけで現在の生活と比べれば
驚くほどの快適さが得られます。
室温が安定するだけでなく、防音効果があるので
静かな暮らしが手に入ります。
更に窓の高性能化で防犯対策にも繋がります。
冬の寒さや夏の暑さに耐える生活を改善するためにも
窓のリノベーションを検討してみてはいかがでしょうか。
リノベーションを通じて、快適で健康的で
経済的な住まいを手に入れるために
窓の断熱性能の見直しは非常に効果的な手段です。
断熱性能の高い住宅を国も支援している背景や
毎年上がり続ける気温を食い止める為と
同じく上がり続ける光熱費と物価を抑えるためにも
家全体の性能の向上を考え長く住み続けられる
家作りを目指しましょう。
リノベーションであれば、住み慣れた立地で
継続して利用できる住宅設備や住宅資材を
可能な限り活用し、住まいの補強とメンテナンスも出来るため
無駄なコストを抑え、最小限で効率的に自宅を
新たに甦らせることができます。
更に断熱効果は人体だけでなく
住まいにとってもメリットが多く
住宅を長持ちさせることに繋がります。
劣化スピードを遅らせ住まいの価値を高めることになります。
次代にも残せる付加価値の高い住宅を
星のリノベーションで目指しませんか?
断熱性能の高い家を確認できるモデルハウスを用意しています。
お気軽にお問い合わせください。
【ショールーム】
長崎県諫早市幸町49-46
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